2016/10/25

トリシティ・洗車ついでの乗車ポジション考

そういえば、
「トリシティの実際の足着きについて写真で解説してみる」云々という予告を、
いつかの投稿の中で書いたなぁ・・・と、洗車の最中に思い出したんですがオーノー!
こういう時に限って靴底の厚いエンジニアブーツを履いていて、
かつ普段使いのスニーカーは洗いたての乾燥中だったりするんだなぁ、これが
思い出すのがあと30分早かったら、
トリシティのついでに洗ってしまうことも無かったのに・・・!

自分自身はブーツで乗車することもけっこうあるんだけれども、
万人向けの解説なら、ソールが薄いスニーカーで実例を示すほうがいいよね・・・
というわけで、この件に関してはまた後日の課題に

代わりのネタと言ってはなんですが、
そのブーツを履いた状態でのライディングポジションを、いくつかカメラに収めてきました
前述の通り、ソールが厚く、ヒールも高めの靴なので、
薄い平底の靴と比べ、足首やヒザの曲がる角度が異なりますが、
ノーマル仕様のトリシティ125に乗車する際の参考になれば幸いです



・ライダーの仕様
身長173cm
体重70kg弱
股下およそ76cmの胴長・短足
ブーツのサイズは英国式の7インチ、日本式に換算するとおよそ25.5cm
使い古しのボロボロなのでブーツ自体の詳細はご勘弁を

・トリシティの状態
ノーマルシート+シートカバー
燃料残量は約5L、メットイン内は書類のみ
メインスタンド使用
ピリオンステップに干してある拭き上げ用の手拭いはお気になさらず

・フロアステップ形状の参考画像




1.シートにきっちり着座し、足をフロアの前方に置く


通常巡行時など、楽に走るときの基本ポジション
後部シートの下にある、メットイントランク天蓋の膨らみがバックレスト代わりとなる
加速時でも尻が後ろにずれることは無い
逆に言うと、これ以上後ろ側へは、ずらしたくてもずらせない
旋回時の車体への入力は主に、尻からシート左右への加重によっておこなう

他の車種に例えると、ミッドコントロールのクルーザーみたいなポジションだね

ちなみにPCXやNMAXも、
センタートンネルをくるぶしで挟む形で、これに近いポジションを取ることが可能
もちろん、フロア前端にはフットレストが備えられているため、
足を前に投げ出して踏ん張るフォワードコントロール様のポジションも使える
状況に応じて使い分けができる乗車姿勢の自由さは、トリシティに対して優位な点

※以下、2016年11月21日追記

さらにこのポジションには、足の置き方が2通りある


膝を開いてフロア端に寄せた置き方と、


膝を閉じ気味にして、車体中心線に寄せた置き方だ

前者は左右加重がしやすく、フットワークの面では有利
軽いワインディングならこのままで通過できる

後者は機敏な動きはしにくいものの、
太ももでシート前端を挟めるため、安定感を得やすい
比較的曲率が穏やかなルートを駆けていく場合に有効
ただし、やや内股気味の姿勢となるため、気になる人は気になるかもしれない

ちなみに後者の方が風防効果が高そうに見えるが、
ボディとの距離がそれなりにあるため巻き込み風が多く、
実際はどちらもそんなに変わらない
冬場に長い距離を乗るなら、膝周りの防寒策は必須だ

※追記ここまで



2.シートにきっちり着座しつつ、足をフロアの後端まで下げる


ワインディングなど、ちょいとフットワークを効かせたいときに適したポジション
フロアに刻まれたすべり止めに合わせて、目いっぱい足を手前に引いた状態
ソールの小指側はわずかにフロアからはみ出ている
軽く脚を緊張させて、体重をシートとフロアに分散させる
旋回の際はシートへの加重と共に、フロアの左右端を、
指の付け根で前方斜め下へと押し込むように加重する

強いて言えば旧式・古典的なロードスターとその派生車種、
およびそれらを模したクラシカルやヘリテイジといった車種に近い乗車姿勢だろうか
スーパーカブ型の実用車・ビジネスバイクもこんな感じ
昔乗っていた、スクーターになる前のホンダ・ベンリィ、CD50のことを思い出すなぁ・・・



3.足をフロアの後端に下げた状態で、シートの前寄りに着座する


狭小路でのUターンなど、特に小回りが必要な場面で使うポジション
シート前半はクッションがやわらかいため、尻のホールド性は思いのほか悪化しない
ステアリングフルロックで旋回する際のコツ、あらかじめグリップを握り直し、
脇を開いておくとスムーズに操作できるのは、他の二輪車と変わらない
ハンドルが近すぎて操作し辛いと感じる場合は、もう少し尻を下げるといい
上体や腕の自由度が高く、いざというときの足着きも良いほか、
前輪軸への荷重が少し増える
上ふたつの写真と比べて、わずかにフロントが沈み込んでいる点に注目

横からの写真ではヒザ周りが少々窮屈に見えるけど、
下の写真のようにボディがカーブしているため、
実際はまだ余裕があり、操作にも支障しない

しかし、さすがに身長が180cmある方、あるいは脚が長い方であれば、
ヒザがボディに当たる恐れも出てくるだろうな



総じて言えることとして、加減速時も旋回時も、
足を踏ん張るときはカカトを使うより、土踏まずよりも前、
指の付け根あたりを中心に使うよう意識したほうが、
より快適に乗れ、より思い通りに操ることができる

これはトリシティに限ったことではなく、フロア前端のフットレストを持たない一方で、
フロアとシートの高低差を大きく取った設計のスクーターに概ね共通する特徴だね

本邦では専らフォワードコントロール様の姿勢で乗ることを前提とした、
いわゆるビッグスクーター・ソファスクーターが一時期の市場を牽引していた経緯からか、
「脚を伸ばせてこそのスクーター」といったイメージが未だに根強いように思う

「足を下に落として座る」タイプのスクーターが持つ、
ソファ型とはまた違った快適性や操縦性が、もっと受け入れられていくといいんだけどな・・・



※追記
2016年10月27日・28日・29日
一部加筆
2016年11月21日
ポジションについて追記、写真を追加
2016年11月27日
一部加筆