2015/10/30

備忘録:NMAXのあれこれ

日本市場には125cc仕様が投入されることがはっきりしたNMAX
軽二輪でないことを嘆く声も聞かれるが、わざわざ専用のエンジンを用意したわけでは無く、
もともと仕向地によって155ccと125cc、2つの仕様から選んで乗せ換えていたらしい
ちょっと有料道路が使えると便利なシチュエーションは多々ある一方で、
最近は保険料が安くなった年齢でも、家族会議の結果125ccが1台だけ、
という方も増えているようだし、老若男女問わず幅広い層にアピールするには無難な選択だと思う
おそらくコーションデカール以外はEU圏向け125cc仕様と同じものが入ってくるだろう

参考:イギリスヤマハの商品紹介ページ
http://www.yamaha-motor.eu/uk/products/scooters/urban/nmax.aspx

シグナスとマジェスティSは燃料タンクをフロア下に収めた都合で、
シートとフロアの高低差が足りない印象があったけど、NMAXはいくらか余裕がある感じ
さらに足を前に投げ出すことも可能なフロア形状となっている
このポジションの自由度はトリシティにとっても脅威となるだろう
ジェットヘルメット1個半ほどありそうなメットインに、なんとかロープがかかりそうなグラブバー
燃料タンクはトリシティと同じ6.6リットルで少々頼りないけど、
給油口がフロアトンネルにあるためシートを開かず給油できる
距離を稼ぐような用途ではトリシティよりも快適に使えると思う
より軽いボディに高出力のエンジン、加速力にも期待が持てそうだ

それにしても、やけに最大トルクの発生回転数が高いな・・・
と思って眺めてたら、このエンジン、バルブリフト量の可変システムを持っていやがった

欧州ヤマハ「Design Cafe」技術解説ページ
http://www.yamaha-motor.eu/designcafe/en/index.aspx?view=article&id=613172

「VVA」という名称らしい
ページ中程の部品図と解説文、
モーターショーで展示されているカットエンジンの写真を見る限りでは、
吸気バルブのカム山を2プロフィール用意し、さらにロッカーアームを2分割
低~中回転域ではハイカム側のアーム(図ではオレンジに着色された部品)を空振りさせて、
ローカム側のリフト量で運転
回転を上げると6000rpmを境に、電動のアクチュエータでノックピンを挿入してアームを連結、
ハイカムでの運転に切り替えているらしい
ホンダのSOHC VTECとよく似た方式
ABSの標準装備も含めて、ほとんど四輪車と同等の技術水準だな・・・

※2016年3月17日
一部訂正